レース糸の種類

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レース糸をご存知ですか。
趣味や職業として手芸と深く関わっている方にとって、レース糸は身近な存在なのではないかと思います。
また手芸に興味のない人でも、レース糸という言葉を耳にしたことはあるかもしれません。

レース糸はその名のとおり、レース編みに使用される糸のことです。
ここで言う「レース」とは、手芸の分野のひとつです。
1本、もしくは数本の糸を撚り合せることによって透かし模様にする技術の総称を「レース」と呼びます。

実は「レース」の表す意味の範囲は地域によって異なります。
狭義ではニードルレースとボビンレースのことを指し、これはヨーロッパを中心とする、レース手芸に伝統のある地域で一般的に認識されている意味になります。
広義では棒針編みレース、鉤針編みレース、刺繍レース、フィレレース、タティングレースなども含めてレースと呼び、こちらはおもに19世紀以降にレース技術が伝わった地域で認識されていることです。

レース糸でレース編み

ちなみにわが日本では、前述した全てのレースを「レース編み」とひとくくりにすることが多く、日本におけるレース手芸の歴史の浅さ、認知度の低さを示しているとも言えます。

レースという言葉の起源は、
1.もともとは古くなった衣服の傷んでしまった部分を繕うための「かがり」だったものが、美しい模様へと発展していったもの
2.織った布の端がほどけないようにするために編んだ「ふさ」の技術が発展したもの
3.魚網として用いられていた結び目のある「網」が発展したもの
などの説があるようですが、どれが正しいのかは解明されていません。

レースの歴史を探ってみると、話は紀元前まで遡ります。
エジプトではすでに紀元前のころ、色糸を用いて衣服に縁かがりをしていたと言われています。
また、古代ギリシアやローマでは、衣服の装飾や補修のために糸をかけた模様が使用されていたのだそうです。

中世ヨーロッパでは、カットワークやドロンワークなどの手芸作業が盛んに行われており、ナンズワークと呼ばれる修道院の修道女たちが日課としていた手仕事もありました。
これらは13世紀イギリスの女子修道院規約にも記述が見られます。(「レース」の語は女子修道院から誕生したという説もあります。)

15世紀頃までには現在のオランダの一部とベルギー西部、そしてイタリアのヴェネツィアやフランス北部フランドル地方で、ボビンに糸を巻きブレードを編む手法が考案されました。

こうやってレース糸について深く思いを廻らせてみると、今まで何となく眺めていたレース編みに、その美しさだけでなく歴史の蓄積による重みまでが感じられるような気がします。

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